製塩クイック実験1
製塩クイック実験2 遺跡のメニューにもどる
ここのような市販の塩(天然の塩)を、お湯に溶かして使用
古墳時代の中ごろに朝鮮半島から優れた技術がもたらされました。それは、土木技術・金工技術・土器焼成技術・馬の飼育と乗馬技術などあげればきりのないほどです。工芸などは現在でも難しいほど高度な技術です。土器焼成技術は現在の陶磁器の技術に生かされています。 四條畷は西に湖があり、山からはいく筋もの川が流れており、水辺には馬の好きな草が生えていました。馬は、草ばかり食べているので塩分が不足するので塩を与えます。 実験に使用した製塩土器 |
1、手づくりの製塩土器に、溶かした塩水を少しずつ注ぐ。何度も塩水を注ぐ。 | 2、塩水が沸騰し、泡だって外に流れ出したり、土器からしみ出したりして、少しづつ結晶していく。 | 3、1時間30分経つと、このようにきれいに結晶したが、土器のなかには少ししか結晶していない。思わぬ結果となった。 | 4、中にたまった塩を、竹のヘラを使って取り出す。 少し水で湿らすと楽に取り出せる |
5、外側に結晶した塩を取り除く。やはり水で湿らすと取りやすい。丁寧に取り除いても少し塩が残る。 | 6、実験に使った5つの製塩土器はどれも壊れなかった。再び使用可能か実験してみたが、先ほどのようには、うまくはいかなかった。 | 7、土器の外面に結晶した塩は前回のように美しい結晶とはならない。あきらめて火から下ろそうとすると底がはがれてしまった。 再利用は無理できないことがわかった。 |
8、再利用した土器とは別のものを壊してみた。四條畷周辺の遺跡から出土した土器と同じような形にはなった。 |
今回の実験は、今まで私たちが考えていた常識は全く通用しませんでした。 製塩作業中は疑問ばかりでした。内側にたまると思っていた塩は外側ばかりに結晶します。しかし、ふきでた塩は、石や金網やコンロにはほとんど結晶せず、無駄はありませんでした。 「土器の目に塩が結晶し、それで土器があのように小さく割れて見つかる」と思っていましたが、全くそのようなことはおこりませんでした。 |
製塩土器の表面 でこぼこのたたき目に、 意味があるのか? |
再度利用した土器は結晶のしかたも悪く、金網にも結晶してしまいまい、うまくいきませんでした。 この製塩土器に結晶した塩はどのように処理したのでしょうか???? どのようにして馬に与えたのでしょうか???? 実験中も後も疑問だらけでした。塩が悪かったのか、実験の仕方が悪かったのか、それとも本当はこのようだったかもしれません。 |
実験された方がおられましたら、是非その様子をお知らせください。